平成19年度 原子力・放射線安全管理功労表彰 放射線安全管理功労者
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「平成19年度原子力・放射線安全管理功労表彰・放射線安全管理功労者」
を受賞して

金沢大学学際科学実験センターアイソトープ理工系研究施設
中西孝施設長・横山明彦放射線取扱主任者
浜島靖典放射線取扱主任者・長村雄一郎技術専門職員


 平成19年度原子力・放射線安全管理功労表彰について,表彰委員会より11月2日に個人11名と3つの事業所の受賞発表があり,金沢大学から放射線安全管理功労者として「学際科学実験センターアイソトープ理工系研究施設」が受賞しました。昨年度の森厚文 アイソトープ総合研究施設長に続く受賞です。
 本表彰は原子力・放射線安全に尽力して優れた成果を挙げた個人又は事業所等を表彰することにより,関係者の更なる意欲の向上と原子力の安全確保に対する国民の理解の増進に資することを目的として平成15年度より実施されています。
 アイソトープ理工系研究施設は,「コンピューターによる放射線管理システムの導入,放射線施設のしゃへい計算ソフトの開発を行う等,安全管理に関する業務の合理化,向上に努めた。また,市民への放射線啓発活動に努め,安全確保に貢献した」業績により受賞したものです。
 表彰式は11月8日に虎の門パストラルで開催され,横山明彦放射線取扱主任者と長村雄一郎技術専門職員の出席のもと原田令嗣文部科学大臣政務官等から文部科学大臣表彰状と記念の盾の授与がありました。
 アイソトープ理工系研究施設では現在,中西孝施設長(自然科学研究科教授),横山明彦放射線取扱主任者(自然科学研究科准教授),浜島靖典放射線取扱主任者(環日本海域環境研究センター助教),長村雄一郎技術専門職員のスタッフで管理運営され,主に自然科学研究科,理学部,工学部,薬学部等の教員及び学生の放射性同位元素等を利用した研究教育と全学の核燃料物質の管理業務が行われています。
 
 写真 左より中西施設長,横山主任者
    浜島主任者,長村技術専門職員
 
  以下に応募時の内容を紹介します。
 初代の施設〔金沢大学放射性同位元素総合研究室(使第453号:昭和35年5月4日付承認)〕は,放射線障害防止法施行以前の昭和28年4月に設置された。昭和29年3月のビキニ事件に際して,第五福竜丸から陸上げされ金沢の市場に入荷した原爆マグロについて,全国の研究機関の中でもいち早く核種分析等を行って顕著な成果を挙げた。また2代目施設〔金沢大学放射性同位元素総合研究室(使第888号:昭和39年11月5日付承認)(昭和56年11月13日:金沢大学アイソトープ総合センター丸の内サブセンターと改称,昭和61年4月1日:金沢大学アイソトープ理工系実験施設と改称)〕以降,理学部化学科で全国2番目に設置された放射化学講座の教官から放射線取扱主任者を選任して管理運営の充実を図ってきた。専任の管理担当者は昭和47年から配置されており,放射線医学総合研究所の放射線防護課程研修等の数々の研修にほぼ毎年出席して管理業務の向上に努めている。平成5年4月には現在の施設〔金沢大学アイソトープ理工系実験施設(角間地区)(使第4442号:平成5年2月23日付承認),(平成15年4月1日:金沢大学学際科学実験センター アイソトープ理工系研究施設と改称)〕へ移転し,現在,約250名の施設利用登録者の管理を行っている。

 【安全管理について】
 ・昭和59年に全国的にも先進的な出入り管理も含めたコンピューターによる放射線管理システムを導入し(概略については東京大学で開催された全国研修に資料として提出),旧科学技術庁原子力安全課の立入検査時(昭和63年)には管理良好の講評を得た。なお,この管理システムは改良を重ね,平成10年から,当施設で開発されたオリジナルソフトとして,ネットワークを利用したシステムとして活用され現在に至っている。また,この管理システムについては,日本アイソトープ協会主催の理工学研究発表会やアイソトープニュースでも公開されている。
 ・平成11年には不審者・テロリスト対策として生体認証(指紋照合でドアの開錠)を伴う施設監視出入システムを導入した。さらに平成14年,同19年には緊急時に対応可能な監視システムとして強化し,不法侵入や火災報知機の発報時に管理者の携帯電話に自動通報できるシステムや,管理者が施設を離れた場合でも携帯電話で施設の状況確認を行なうことの出来るシステムの構築など徹底した安全管理体制を敷いた。
 ・平成13年には,放射線施設のしゃへい計算ソフトの開発を行ない,多数の核種や計算点があっても瞬時に計算が出来,適切なしゃへい設計や施設周辺の安全評価に活用している。なお,このソフトも日本アイソトープ協会主催の理工学研究発表会やアイソトープニュースに公表されている。

 【教育訓練について】
 新規取扱者に法令で定められた講習を受講させた後,RI取扱基礎技術講座としてRIの取扱及びGe半導体検出器を利用した環境放射能測定等の実習の義務付けや最近ではコンピューターによるバーチャルリアリティソフトを利用した講習を行うなど常に最新の教育訓練内容を提供するよう努めている。また理学部化学科3年生には必修科目の放射化学実験が課されており,全国的にも例が少ない放射線発生装置(コッククロフト・ワルトン型加速装置)や中性子線源照射による放射化分析等も実施して放射性物質取扱に関する知識と技術の普及に努めている。

 【立入検査及び施設定期検査について】
 直近の文部科学省放射線規制室による検査は平成15年に実施されたが,過去2回(平成15年及び昭和63年)連続して法定書類・施設とも適正で,放射線安全管理は「良好」との評価を得ている。また,現在の施設になってから,原子力安全技術センターによる3年に1回の施設定期検査を受検し,毎回良好であるとの評価を受けている。

 【社会貢献等について】
 主な社会貢献として,平成7年2月に石川県根上町(現在の石川県能美市)に落下した隕石や平成11年に発生したJCO事故時の被ばく試料について迅速な放射線測定・核種定量・解析が本施設で行われたことを挙げることができる。
 また,一般を対象とした公開講座(平成10年からほぼ隔年実施)や小中学生対象の放射線教室実施に協力し,高校生の施設見学の受入なども行っている。


          表彰状


          楯

 今後もこれを励みとしてスタッフ一同,益々の安全管理の確保と社会貢献に努めていく所存です。